先日、新宿から電車に乗りました。
座席に腰掛けて読みかけの本を開きました。
日中の電車内は立っている乗客もほとんどいません。
真向かいには初老の男性が。
隣にはお嬢ちゃんと小さな男の子、そしてお母さん。
初老の男性とお嬢ちゃんの会話が、随分盛り上がっています。
「そっか、○○駅まで行くのね。
おじいちゃんもその駅まで行くんだよ。
じゃ、一緒に行こうね」
初老の男性とお嬢ちゃんは、その日その時に何かのきっかけで、
仲良くなったみたいです。
盛り上がる二人に、弟クンも仲間に入ろうと声を張り上げます。
それを見守る優しそうなお母さん。
車内は何とも和やかな雰囲気に包まれます。
そんな中、初老の男性がはしゃぎながら言いました。
「おじいちゃんの孫はさ、東北にいるのね。
だから、なかなか会えないんだよ。
お嬢ちゃんとお話しできて、おじいちゃん、嬉しいなぁ」
私の長男が産まれた当初は、自宅から700q離れた青森の
実家の祖父母に会わせるべく、盆・正月と毎年帰省していました。
しかし、長男が3歳の時に、当時勤務していた会社の人員削減で、
仕事が忙しくなり、2日間の連休すら、取ることができなくなりました。
結果、帰省出来ない日々が7年間続きました。
孫に会えない私の両親も淋しい想いをしていたのだろうな、と思うと
ちょっと心苦しくなりました。
とはいえ、知らない人同士が乗り合う電車内は、何かとギスギスしがちですが、
初老の男性と子どもが触れ合う車内の光景は、何とも微笑ましいものでした。
2010年10月14日
光景
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