2011年10月27日

笑顔

 有名なアメリカの社会心理学者、デール・カーネギー。
 彼の著書「人を動かす」「道は開ける」はビジネス書、自己啓発書として、
 全米でベストセラーになり、現在も読み継がれている名作です。

 私は、スタンドの店長だった今から15年ほど前、
 ガソリンスタンド専門のコンサルタントから、
 「人を動かす」を勧められたことがあり、
 そのときに初めてデール・カーネギーを知りました。

 当時の私に「人を動かす」はとてもヒットして、何度も何度も読みました。
 読むだけでは飽き足らず、本書の内容が吹き込まれた
 カセットテープ版も買って、通勤時間に自家用車内で聞いていました。

 それでも飽き足らず、「人を動かす」をいかに実践するかを学ぶ、
 「デール・カーネギー・コース」という研修にも参加しました。
 毎週土曜日、2時間の研修を3か月受講しました。
 
 この「人を動かす」は、書名のとおり人を動かす原則が書かれており、
 その原則のひとつに「笑顔を忘れない」というものがありました。
 これを受け、当時の私は常々笑顔で過ごすことにしていました。

 店長の私が笑顔になると、スタッフの笑顔も増えるようになり、
 店の雰囲気がとても良くなりました。
 当時、笑顔の効用を感じながら過ごす毎日はとても楽しかったことを記憶しています。

 そんな私が転勤の辞令を受け取ります。
 赴任先は、モラルの低い店でした。
 モラール(意欲)が低いのではなく、モラル(道徳心)が低いのです。
 
 遅刻はする、挨拶はしない、指示命令は無視。そんな店でした。

 赴任当初は笑顔で接していた私でしたが、
 あまりのひどさに、笑顔が出せなくなっていきました。

 赴任先で悪戦苦闘する中、
 デール・カーネギー・コースの卒業生が集まる食事会がありました。
 その食事会で、我々がコースに通っていた時に学んだ、人を動かす原則を
 卒業後にどのように活用しているかが話題になりました。

 私はこんなことを言いました。

 「『笑顔を忘れない』という原則をずっと使ってきていました。
  ところが、転勤でひどい店に配属された今、笑顔どころじゃないんです。
  部下は反抗的、業績も思うように上がらず・・・」
 
 私のその話を受けてある人が言いました。

 「熱血さん。今の話って、言い訳ですよね。
  いいですか、あなた今、試されているんですよ。
  雰囲気の良い店、業績の良い店で笑顔を出すのはわけの無い話。
  だけど、今の悪い店舗状況であなたが笑顔を忘れなかったら、
  その笑顔は本物なんですよ」

 頭を殴られた気がしました。
 環境が良いときは、良い行動をとりやすくなります。
 しかし、悪い環境に置かれたときに、真の実力が試されるのだと思います。

 
 昨日の企業研修では、笑顔を題材に、
 2時間にわたって色々な話をし、様々なワークを行いましたが、
 この話をしたときに、和気藹々としていた教室の雰囲気が真剣なものへと一変し、
 多くの受講生がメモをとっていました。

 研修講師として登壇していて、嬉しい場面というのがいくつかあるわけですが、
 そのひとつに「受講者が自主的に私の話をメモしてくれるとき」
 という場面が挙げられます。

 昨日紹介した、私の苦いエピソードが、
 少しでも受講生の方々の活躍に役立つことを祈念しています。 


posted by 熱血感動型 at 09:57| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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