2009年10月03日

実践

 受験生時代、2次試験対策として学んだ切り口を、
 当時の職場である、ガソリンスタンドの運営に活かすようになった時期があります。
 
 これにより、受験生としての実力がグッと向上した記憶があります。
 
 以下は、製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、販売促進(Promotion)、
 それぞれの戦略を表すマーケティングの4Pをタイヤ販売に適用させた実例です。


 @Productについては、製品の鮮度管理を徹底させました。
 鮮度の良いもののみを仕入れ、陳列し、販売してました。

 ちょっと雑談というか、余談レベルですが、
 タイヤには、側面に製造年と製造週が刻印されています。
 各社固有のアルファベット文字の次に4桁の数字があります。
 「1408」と記載があったら、
 「14」はその年の第14週に製造されたことを示しています。
 「08」は2008年に製造されたことを示していますから、このタイヤは、
 2008年の第14週(4月頃)に製造されたことが分かります。
 タイヤはいくら溝が残っていても、ゴム製品なので、
 古い輪ゴムが簡単に切れるように、古いタイヤはゴムが劣化しています。
 ゴムの劣化が、パンクの頻度やブレーキの効き具合に影響を与えます。
 私たちは、タイヤを販売する時には、タイヤの鮮度をアピールしていました。 
 (溝が残っていても5年経過したタイヤは要注意です)
  
 APriceについては、競合店の価格を調べ、それを上回らない設定をしていました。
 タイヤの競合店については、ガソリンスタンドだけではなく、カーディーラー、
 カー用品店なども当然、対象にしました。
 顧客の声を集めたところ、近隣のカー用品店が競合と判断できたので、
 そこのタイヤ価格を徹底的に調査し、自社の価格設定に反映させました。

 BPlaceについては、卸業者との連携を強化させました。
 特に、卸売りの担当者との情報交換だけではなく、
 卸売り先の職場と、私たちの職場単位で情報交換を密にするとともに、
 販売戦略の共有も図りました。
 また、発注方法の見直しもしました。

 CPromotionについては、販促策を人的販売と非人的販売に切り分け、
 人的販売に力を入れました。
 社歴の短いスタッフには、タイヤの点検方法やお勧めの仕方をティーチングし、
 社歴の長いスタッフには、モチベーション向上のためにコーチングを行いました。

 結果として、タイヤはどんどん売れていきました。
 それはそれで嬉しかったりするのですが、机上で学んだことが実践できることに
 喜びも感じてました
 それ以前は、試験対策として机上で学んだことと、実践は別として考えていたからです。
 これでは、やっぱり、合格はできないですね。

 話は変わりますが、先日、502教室で取り上げられた同友館さんのHPに
 私のコラムがアップされました。ご興味のある方はこちらからどうぞ。
posted by 熱血感動型 at 08:34| 埼玉 🌁| Comment(4) | TrackBack(0) | ガソリンスタンド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月28日

成果

 昨日は、政策研究会の研修コンテンツ開発チーム定例会でした。
 私は来月15日のS−1グランプリで行うセミナー内容を持ち込んで、
 メンバーの方々から、色々とアドバイスをいただきました。

 アドバイスも深い洞察、経験に基づいた的確なものばかりでした。

 初めてガソリンスタンドの店舗責任者になったとき、
 私は朝から晩まで、部下を怒鳴りつける責任者でした。

 それは、深い洞察や経験に基づくものではなく、
 「なんでこんなことができないのか」という怒りをぶつけるだけの行為でした。
 幸い、めげずに部下が私についてきてくれて、店舗の業績は向上しました。

 当時の部下は、経験の浅い部下がほとんどで、
 結果的に、SL理論でいうところの教示的リーダーシップに近い状況が
 構築されていたことを知るのは、それから何年もたった後の話です。

 リーダーシップのコンティンジェンシー理論など全く知らない当時の私は、
 浅はかにも、自分のリーダーシップはどんな状況でも適合すると思っていました。

 その後、転勤を重ね、私のリーダーシップが通用しないことが多くなってきました。
 他にリーダーシップの発揮の仕方について、選択肢がなかった私は、
 思い悩む日が続き、その打開策として診断士の勉強を始めることにしました。

 このことが、私のマネジメント手法を変えるだけでなく、
 会社を退職し、独立するという形で、人生の状況をも変えてしまうのですから、
 人生は本当に分からないものです。 
posted by 熱血感動型 at 08:10| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ガソリンスタンド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月26日

成果

 ちょっと思うところがあったので、前職のことを書いてみます。
 私は、アルバイト時代も含め、20年間で7社のガソリンスタンド(以下GS)運営会社を
 渡り歩き、17店舗のGS運営に携わってきました。

 GS業界は、かなり以前から、関連多角化が進んでいます。
 各社とも、ガソリンだけでは、なかなか利益が出ず、ガソリン以外の商品、
 (業界では油外商品と呼んでいます)例えば、エンジンオイル、タイヤ、バッテリー、
 洗車、車検といった車関連商品で利益を上げようと労力を費やします。
 
 また、GS運営会社は、規模の経済を追求するべく、複数店舗を展開します。
 これにより、仕入れ値が有利な条件になるだけではなく、人事異動による組織活性化や、
 店舗間の情報交換によるノウハウの共有化が可能となります。

 私が比較的、大規模なGSの責任者を務めていた頃の話です。
 そこは、平均的なGSのガソリン販売量の約4倍を売り上げる店でした。

 ある日、人事異動が発令され、私のもとに高い販売力で評判のA主任が
 配属されることになりました。
 彼は、それまで規模の小さい職場にもかかわらず、
 油外商品を多く販売しており、その活躍は社内でも評判でした。
 今回の人事異動は、規模の大きい店舗で、
 さらに油外商品を販売させようという会社の意図がありました。

 新しい職場に配属されてほどなく、A主任は
 「いやぁ、前の職場と違って、お客さんがひっきりなしに訪れるので
 油外商品を勧めるのに苦労しませんよ」と嬉しそうに話していました。

 それから数ヶ月が経過しました。A主任は、日に日に元気を失っていきました。

 ある日、私は、従業員控え室で休憩しているA主任のそばに座りました。
 「最近どうよ。元気なさそうに見えるけど」と切り出しました。

 当初、遠慮がちに話していたA主任ですが、私は彼の話に耳を傾け続けました。
 2時間ほど話を聴いていたと思います。
 このとき、私が心がけていたのは、「何を言おうか考えながら相手の話を聞かない」
 ということでした。
 上司は部下が悩んでいると、ついつい、アドバイスをしたくなりますが、
 グッと我慢し、頭の中を空っぽにして、彼の話をひたすら聴きました。

 余談ですが、バイアスを排除して、インプットをしていくのは、
 2次の与件インプットとつながるものがあります。

 彼の話の中で見えてきたのは、
 どの顧客にどの油外商品を勧めたらいいのか分からない、ということでした。 
 彼が勤務していた以前の職場は、今の職場の1/4程度の客数でした。
 ですから、彼の頭の中には、ほとんどの顧客車両のコンディション
 (いつオイル交換をしたか、タイヤは換え時か、車検はいつが期限かなど)
 がある程度インプットされていて、「この顧客の車両には、現在この油外商品が必要だ」
 ということがある程度分かっていました。
 なので、顧客が来店した時に、お勧めできる油外商品を念頭に接客をし、
 販売に結びつけていました。

 しかし、今の職場は客数が非常に多く、 
 顧客の車両のコンディションもほとんどインプットされておらず、
 どの顧客にどの油外商品をお勧めするべきか分からない、ということでした。

 そこで私が投げかけた質問は
 「A主任は、油外商品のうち何を売りたいの?」でした。
 ほどなくして「タイヤです。」という答えが返ってきました。

 「じゃ、タイヤだけ売って。」とリクエストしてみました。

 「タイヤ以外の油外商品について、販売(利益)予算が達成できなくなりますよ。
 どうするんですか?」という彼の問いに対して、
 「タイヤ以外の油外商品で得るべき利益は、タイヤの利益でカバーしてくれればいい。」
 と答えました。
 「それはできるかどうか分かりません。」とA主任。
 「出来なかったら、私が責任取るから心配しなくていよ。」と私。

 どの顧客にどの油外商品をお勧めするか、ではなく
 全ての顧客のタイヤを点検して、摩耗したタイヤを発見し、タイヤを売っていく。
 この時点で、この職場におけるA主任の販売手法が決まりました。

 そこから彼の大活躍が始まることになりました。

 GSの一つのステイタスとして「タイヤの年間販売本数1,000本」というものがあります。
 これをきっかけに、ここの職場では4年連続でこれを達成しました。

 私が傾聴の研修に注力しているのは、A主任とのこのやり取りに原点があると思います。
posted by 熱血感動型 at 11:48| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ガソリンスタンド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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